電験三種の電力は難易度が高い科目の1つです。
本記事では、上記の疑問を解決します。
電力は、範囲が広くどれだけ勉強しても不安になるため、分野ごとを勉強する順番が大切です。難易度が易しいと言われていたのは昔の話で現在は難易度の高い科目の1つと化しています。
上記を深掘りして解説します。
電力の問題を解く際のコツや出題傾向について知りたい方は、必見です。
本記事の内容
上記の3本立てです。
電力の勉強方法を中心に出題傾向やポイントを詳しくご紹介します。
さっそく、みていきましょう。
本記事の信頼性
本気を書いている僕は、電験三種を中心に電気の資格を複数取得済みです。電気の資格に関する案件も50件以上受注しており、経験を活かして執筆します。
電力に合格するための実践的な勉強方法
電力の勉強法はこちら。
結論としては、全て意識しましょう。
- 送配電→発電の順番で勉強する
- 広く浅く始める
- 落とさない問題を決める
サクッとみていきましょう。
送配電→発電の順番で勉強する
多くの受験者は「発電分野」から勉強します。
参考書を開いて最初に載っているのが発電分野だからです。
ただし、これはあまりおすすめできません。
発電分野は勉強し始めるとかなり深いところまで勉強したくなります。結果、他の分野に手を付けるのが遅くなりがちです。出題率が高い「送配電」の分野からまずは攻略していきましょう。
参考書を最初のページから始める必要はありません。
まずは、第二種・第一種電気工事士で少し勉強しているであろう分野から手を付け始めたほうがモチベーションも維持しやすいのでおすすめです。
- 送電
- 配電
- 汽力発電
- 原子力・新エネルギー発電
- 水力発電
- 変電所の設計及び運転
- 電気材料
出題率の高い順番が上記のとおり。
参考書をある程度進めたら過去問題を中心に勉強しましょう。
広く浅く始める
電力を勉強している方でよくあるのが「電力ってどこまで勉強したら良いの?」といった疑問です。
電力の範囲は非常に広く、各分野において「ここまで勉強すれば大丈夫」といったものがないので、どれだけ勉強しても不安が消えません。
結果、1つの項目に固執してしまい、その分野ばかり勉強して他の分野に時間を費やせないといったこともよくある話ですね。
- 発電分野の概要・現象・計算
- 送配電の概要・現象・計算
- 電気材料の概要
覚えることだらけですね。
勉強すればするほど不安が強くなることが多いですが、どこかで妥協しましょう。
- 合格できる自身がないのに?
- 分からないことだらけなのに?
上記の感情が沸くのは分かります。
ただ、これは経験談ですが「電力の全分野」を触っておくことの方が大切です。
「広く浅くを少しずつ深くする」といった考えて勉強しましょう。
落とさない問題を決める
- 水力発電の計算問題
- 火力発電の計算問題
- 原子力発電のエネルギー計算
- 送配電の計算問題
- 電気材料の選択問題
上記の中から得意問題を見つけましょう。
この5分野は「点数の稼ぎやすい問題」が多く出題されます。
計算問題がいくつかのパターンから出題されることが多いため、応用が効きやすく、また、結構な頻度で出題される問題です。
電力では、こういった問題を落とさないことが大切です。
電力では、毎年あまり見たことのない問題が3~4問出題されます。そのため、残りの80点をどれだけ落とさないかに注目して勉強するのがおすすめです。80点側の問題を落とすと合格が厳しくなります。
電力を勉強する中で「これはいつも通り解けば間違えることはない」といった問題を必ず見つけておきましょう。
見たことのない問題例
あまり出題されない問題例を簡単に解説します。
平成30年度の場合がこちら。
- 調整池式発電所
- 風力発電所の出力計算
- 変圧器の保守
- 多導体方式の特徴
この4問ですね。
同様に29年度の問題をみてみましょう。
- 水力発電全体の概要
- キャビテーションの派生
- 大気汚染防止地策
電験三種でこれが出るかって問題も出題されます。
管理人の経験談ですが、電験二種で出題されるような問題が時折出てきますね。
電力が1番勉強しやすいは幻想なので捨てておきましょう。
補足:適度に休憩も挟もう
結論としては、メリハリが大切。
集中できていないのに勉強し続けるのはNGです。
- 問題が解けなくてイライラ
- モチベーションの低下
勉強し始めの頃は、こういった感情が邪魔します。特に電力はどこまで勉強すればよいか分からないため、適度に休憩を挟むことが大切です。
休憩中は勉強のことを忘れて思い切りリフレッシュしましょう。
ただし、休憩後は集中して取り組んでくださいね。
電力の出題傾向と合格率について
電験三種の電力は、次の範囲から出題されます。
- 発電所の設計及び運転
- 変電所の設計及び運転
- 送配電の設計及び運転
- 電気材料
他の科目と違うのは「計算問題と文章問題がバランスよく出題される」といった点です。合格率と出題傾向をみてみましょう。
電力の合格率
実施年度 | 科目合格率 | 全体の合格率 |
---|---|---|
令和元年度 | 13.7% | 9.3% |
平成30年度 | 17.8% | 9.1% |
平成29年度 | 9.1% | 8.1% |
平成28年度 | 8.7% | 8.5% |
平成27年度 | 15.1% | 7.7% |
平成26年度 | 16.4% | 8.4% |
平成25年度 | 12.4% | 8.7% |
平成24年度 | 24.8% | 5.9% |
平成23年度 | 14.5% | 5.5% |
平成22年度 | 12.7% | 7.2% |
上記が電力における過去10年間の合格率です。
表を見て、合格率の幅が大きいことがわかります。
数年前までは合格率の高い科目ですが、現在は合格率が低い傾向にあるため、油断せずしっかりと対策して試験に臨みましょう。
電力の出題傾向
- 発電所の設計及び運転:34%
- 変電所の設計及び運転:14%
- 送配電の設計及び運転:45%
- 電気材料:6%
上記の割合で出題されます。
送配電の分野は毎年5~6問出題されるので優先して勉強しましょう。
送電・配電・汽力発電・原子力発電・新エネルギー発電・水力発電の項目を攻略できると約8割の点数を獲得できます。
出題率の高い問題については、次のとおりです。
- 汽力発電:出力電力量・熱効率
→過去7年間。ほぼB問題で出題。 - 新エネルギー発電:発電方式の概要
→過去6年間出題。ほとんどがA問題。 - 送電:電圧降下・送電電力・線路損失
→過去10年間出題。1年で2回出題されること。 - 電気材料:磁性・絶縁・導電材料→過去10年間出題。A問題の終盤で出題。
電力でおすすめの参考書と問題集
次の3冊が電力の勉強におすすめ。
人気かつ評判高めで電力特化の参考書です。
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- 説明が丁寧でわかりやすい
- 説明と図がバランスよく、勉強しやすい
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- イラスト豊富の参考書で勉強したい方
- 人気度の高い参考書を選びたい方
- 解説がわかりやすく・丁寧なものが良い方
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- 問題を解く際に解答を目に映したくない方
- 問題集の使用にストレスを感じたくない方
独学が不安な方は通信講座を受講しよう
電験三種は、独学で合格を狙うことは可能です。しかし、自分でモチベーションを維持し、問題解決を全て行うため、非常に難しいとも言えます。
「仕事が忙しくて、日中時間が取れない」「内容が難しくて解説を読んでも理解できない」といった理由で諦める方は少なくありません。
そこでおすすめなのが通信講座です。
電験三種の通信講座は、動画講義で勉強できるため、効率が格段にアップします。
おすすめの通信講座2選
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