平成24年度第二種電気工事士下期筆記試験の解答と解説です。
問題を解いていない方は、「10年間の過去問」の記事に掲載しておりますので、問題を解いてから確認してください。
平成24年度第二種電気工事士筆記試験 下期 解答・解説
問題1:一般問題
問1.ロ | 問2.ニ | 問3.ニ | 問4.ニ | 問5.ロ |
問6.ロ | 問7.ニ | 問8.ハ | 問9.ハ | 問10.イ |
問11.イ | 問12.ハ | 問13.ハ | 問14.ロ | 問15.ハ |
問16.ハ | 問17.ハ | 問18.イ | 問19.ハ | 問20.ロ |
問21.ニ | 問22.ニ | 問23.ニ | 問24.イ | 問25.ロ |
問26.イ | 問27.イ | 問28.ロ | 問29.ニ | 問30.ロ |
参照:電気技術者試験センター
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問1
問題

解答:ロ
回路全体の合成抵抗値は100/10=10(Ω)です。
値が不明の抵抗R(Ω)は、次の式で求められます。
10=(10×40)/(10+40) +R
10=400/50 +R
10=8+R
R=2(Ω)
このとき、Rで消費する電力P(W)は、
P=I²R
=10²×2
=200(W)
よって、ロが正解です。
問2
問題

解答:ニ
回路全体のインピーダンスZ(Ω)は、
Z=√(8²+6²)
=√100
=10(Ω)
回路に流れる電流I(A)は、
I=V/Z
=100/10
=10(A)
このとき、抵抗にかかる電圧Vr(V)は、
Vr=10×8
=80(V)
よって、ニが正解です。
問3
問題

解答:ニ
接続点に生じる電力P(W)は、
P=I²r
=20²×0.5
=200(W)
=0.2(kW)
電力量1kWhあたりの熱量は3,600kJであるため、1時間に発生する熱量Q(kJ)は、
Q=3,600Pt
=3,600×0.2×1
=720(kJ)
よって、ニが正解です。
問4
問題

解答:ニ
単相回路における電力P(kW)は、
P=VIcosΘ
I=P/VcosΘ
=2,000/200×0.8
=12.5(A)
よって、ニが正解です。
問5
問題

解答:ロ
Y回路における線間電圧と相電圧には次の関係があります。
線間電圧=√3×相電圧
相電圧=線間電圧/√3
相電圧=200/√3
回路に流れる電流I(A)は、
I=V/R
=200/√3 ÷20
=10/√3
= 10√3/3
≒5.8(A)
よって、ロが正解です。
問6
問題

解答:ロ
直径2.0mmの600Vビニル絶縁電線(軟銅線)の周囲温度30℃以下における許容電流は、35Aです。このとき電流減少係数が0.7であるため、3心の許容電流は
I=35×0.7
=24.5
≒24(A)
よって、ロが正解です。
問7
問題

解答:ニ
電線の流れる電流I(A)は、
P=VIcosΘ(W)より、
I=P/VcosΘ
=1,000/100×1
=10(A)
問題において、電線L(m)の電気抵抗R(Ω)は、1mあたりr(Ω)であるため、
R=rL(Ω)
単相2線式の電圧降下v(V)は、次の式で求められます。
v=2IR
=2×10×rL
=20rL
よって、ニが正解です。
問8
問題

解答:ハ
問題において、断線後の回路に流れる電流I(A)は、
I=V/R
=200/(80+20)
=2(A)
このとき、a-b間の電圧Vab(V)は、
Vab=2×80
=160(V)
よって、ハが正解です。
問9
問題

解答:ハ
この問題においては、電動機の定格電流の合計値を求めましょう。
Im=10×5
=50(A)
また、需要率が80(%)であるため、
Im=50×0.8
=40(A)
Im≦50Aであるため、幹線の許容電流Iw(A)は、
Iw≧1.25Im
≧1.25×40
≧50(A)
よって、幹線の太さを決める許容電流の最小値は50Aであるため、ハが正解です。
問10
問題

解答:イ
配線用遮断器と電線の太さ、コンセントの定格電流の関係については、次のとおりです。

- イ:不適切です。
⇒30Aの配線用遮断器で保護される分岐回路には15Aのコンセントは接続できません。 - ロ:適切です。
- ハ:適切です。
- ニ:適切です。
よって、イが正解です。
問11
問題

解答:イ
プルボックスは、太い金属管や多数の帰属感を配管する際にアウトレットボックスでは対応できない場所に用います。電線の引き入れが容易になるといったメリットもあります。
よって、イが正解です。
問12
問題

解答:ハ
この問題は、定格電流に対して何倍の過電流が流れたかがポイントです。
今回では、20Aの配線用遮断器に25Aの過電流が流れたため、1.25倍であることが分かります。
1.25倍の電流が配線用遮断器に流れた場合には、配線用遮断器は60分以内に動作しなければいけません。
よって、ハが正解です。
問13
問題

解答:ハ
ビニルコードは、電気を熱として使用する電気機器の移動電線として使用することができません。つまり、イとロとニは不適切です。
よって、ハが正解です。
問14
問題

解答:ロ
三相誘導電動機を逆回転させるには3本の電源線のうちいずれか2本を入れ替えるとされています。この問題は出題頻度も高いため、必ず覚えておきましょう。
よって、ロが正解です。
問15
問題

解答:ハ
画像が示す工具は「面取り器」です。
面取り器は、硬質塩化ビニル電線管(VE管)の内側と外側の面取りを行う際に使用します。
よって、ハが正解です。
問16
問題

解答:ハ
画像が示す材料は「ノーマルベンド」です。
ノーマルベンドは、金属管を直角に曲げる際に使用します。
問17
問題

解答:ハ
画像が示す器具は「漏電火災警報器」です。
漏電火災警報器は、付属の零相変流器を用いて漏電電流を検出し、設定した以上の漏れ電流が流れた際に警報を発します。
よって、ハが正解です。
問18
問題

解答:イ
画像が示す機器は「低圧進相コンデンサ」です。
低圧進相コンデンサは、回路の力率を改善する際に用います。
よって、イが正解です。
問19
問題

解答:ハ
- イ:適切です。
- ロ:適切です。
- ハ:不適切です。
⇒屋外用ビニル電線(OW)を電線管に収めて使用することは禁じられています。 - ニ:適切です。
よって、ハが正解です。
問20
問題

解答:ロ
- イ:D種接地工事を省略できます。
⇒乾燥した場所かつ長さ4m以下であるため、省略可能です。 - ロ:D種接地工事を省略できません。
⇒水気のある場所は漏電遮断器の有無に関係なくD種接地工事の省略はできません。 - ハ:D種接地工事を省略できます。
⇒木製の床で取り扱うように施設しているため省略可能です。 - ニ:D種接地工事を省略できます。
⇒対地電圧150V以下かつ乾燥した場所に施設しており、菅の長さが8m以下であるため省略可能です。
よって、ロが正解です。
問21
問題

解答:ニ
ねじなし電線管の切断及び曲げ作業を行う際には、まず最初に金切りの子で切断して、やすりを用いて切断面を仕上げます。また、曲げ作業を行う際にはパイプベンダを用いて行います。
よって、ニが正解です。
問22
問題

解答:ニ
- イ:誤りです。
⇒天井隠ぺいではなく露出配線工事です。 - ロ:誤りです。
⇒露出配線ではなく天井隠ぺい配線です。また、硬質塩化ビニル電線管ではなく合成樹脂製可とう電線管工事です。 - ハ:誤りです。
⇒合成樹脂製可とう電線管工事ではなく、鋼製電線管工事です。 - ニ:適切です。
よって、ニが正解です。
問23
問題

解答:ニ
- イ:不適切です。
⇒金属線ぴ工事は、展開した場所または点検できる隠ぺい場所の乾燥した場所のみ施工できます。 - ロ:不適切です。
⇒平形保護層工事は、展開した場所又は点検できる隠ぺい場所の乾燥した場所のみ施工できます。 - ハ:不適切です。
⇒金属ダクト工事は、展開した場所又は点検できる隠ぺい場所の乾燥した場所のみ施工できます。 - ニ:適切です。
⇒ライティングダクト工事は、展開した場所又は点検できる隠ぺい場所の乾燥した場所のみ施工できます。
よって、ニが正解です。
問24
問題

解答:イ
導通試験の目的は、次のとおりです。
- 回路の接続が正しいかどうかを調べる
- 電線の断線を発見する
- 器具への結線が正しく接続されているかを確認する
- イ:不適切です。
⇒充電の有無を確認するのは検電器を用いて行います。 - ロ:適切です。
- ハ:適切です。
- ニ:適切です。
よって、イが正解です。
問25
問題

解答:ロ
低圧屋内電路と大地間の絶縁抵抗を一括測定する場合には、負荷側の点滅器はすべて「入」にして、接続されている負荷は接続されたままの状態で測定します。
よって、ロが正解です。
問26
問題

解答:イ
問題の記号で示される計器は「誘導形」で交流回路にて使用されます。
使用電力量を測定する際の電力量計などは誘導形の計器として挙げられます。
よって、イが正解です。
問27
問題

解答:イ
- 電圧計:負荷と並列に接続
- 電流計:負荷と直列に接続
- 電力計:電圧コイルは負荷と並列に、電流コイルは負荷と直列に接続する
よって、イが正解です。
問28
問題

解答:ロ
- イ:軽微な作業に該当するため、電気工事士以外でも作業に従事できます。
- ロ:軽微な作業以外に該当するため、電気工事士でなければ従事できません。
- ハ:軽微な作業に該当するため、電気工事士以外でも作業に従事できます。
- ニ:軽微な作業に該当するため、電気工事士以外でも作業に従事できます。
よって、ロが正解です。
問29
問題

解答:ニ
- イ:適切です。
- ロ:適切です。
- ハ:適切です。
- ニ:不適切です。
⇒電気工事士は免状の記載事項(免状の種類、交付番号及び交付年月日、氏名及び生年月日)が変更された場合には免状を交付した都道府県知事に書換えを申請しなければいけませんが、住所は該当しません。
よって、ニが正解です。
問30
問題

解答:ロ
電圧の区分については、次のとおりです。

よって、ロが正解です。
問題2:配線問題
問31.ロ | 問32.ニ | 問33.ハ | 問34.ロ | 問35.ロ |
問36.イ | 問37.イ | 問38.ハ | 問39.ニ | 問40.イ |
問41.イ | 問42.ハ | 問43.ニ | 問44.ロ | 問45.ニ |
問46.イ | 問47.ハ | 問48.ロ | 問49.ニ | 問50.イ |
参照:電気技術者試験センター
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問題図面


問31
問題

解答:ロ
1が示す図記号は「単相200V用20A接地極付コンセント」です。
- イ:単相200V用15A接地極付コンセント
- ロ:単相200V用20A接地極付コンセント
- ハ:単相100V用15A接地極付コンセント
- ニ:単相100V用20A接地極付コンセント
よって、ロが正解です。
問32
問題

解答:ニ
2が示す図記号は「天井面に設置する一般コンセント」です。
よって、ニが正解です。
問33
問題

解答:ハ
3が示す図記号は「誘導灯」です。
他の照明と図記号が似ているので注意してください。
よって、ハが正解です。
問34
問題

解答:ロ
電路の電圧と絶縁抵抗値の関係については、次のとおりです。

今回の問題図面の電圧は三相3線式の200Vです。
よって、ロが正解となります。
問35
問題

解答:ロ
5では「FEP」の表記より、「波付硬質合成樹脂管工事」であることが分かります。
- イ:硬質塩化ビニル電線管
⇒「VE」の表記です。 - ロ:波付硬質合成樹脂管
⇒「FEP」の表記です。 - ハ:耐衝撃性硬質塩化ビニル電線管
⇒「HIVE」の表記です。 - ニ:耐衝撃性硬質塩化ビニル管
⇒「HIVP」の表記です。
よって、ロが正解です。
問36
問題

解答:イ
16が示す図記号は「配線用遮断器」です。
よって、イが正解です。
問37
問題

解答:イ
7が示す図記号は「タイムスイッチ」です。
よって、イが正解です。
問38
問題

解答:ハ
8が示す図記号は「リモコンリレー」です。
よって、ハが正解です。
問39
問題

解答:ニ
- D種接地工事:使用電圧が300V以下
⇒100[Ω]以下 ※地絡を生じた際に0.5秒以内に自動的に電路を遮断する装置と施設した場合は500[Ω]以下 - C種接地工事:使用電圧が300Vを超える低圧
⇒10[Ω]以下 ※地絡を生じた際に0.5秒以内に自動的に電路を遮断する装置と施設した場合は500[Ω]以下
9が示すエアコン室外機の電源は200Vなので使用電圧は、300V以下です。
よって、ニの「D種接地工事」が正解となります。
問40
問題

解答:イ
引込線取付点の地表上の高さは、原則として4m以上と定められていますが、技術上やむを得ない場合で交通に支障がない場合は、2.5m以上でもOKです。(電気設備の技術基準の解釈第116条)
よって、イが正解です。
問41
問題

解答:イ
11が示す図記号は「ライティングダクト工事」を表しています。
- イ:ライティングダクト
⇒「LD」と表記があります。 - ロ:1種金属製線ぴ
⇒「MM1」と表記があります。 - ハ:ケーブルラック
⇒「CR」と表記があります。 - ニ:2種金属製線ぴ
⇒「MM2」と表記があります。
よって、イが正解です。
問42
問題

解答:ハ
12が示す電線は「600V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル5.5m㎡2心」です。
- イ:パイプカッタ
⇒不適切です。金属管を切断する際に使用します。 - ロ:油圧式圧着器
⇒不適切です。太い電線を接続する際に使用します。 - ハ:ケーブルカッタ
⇒適切です。ケーブルを切断する際に使用します。 - ニ:パイプレンチ
⇒不適切です。太い薄鋼電線管の接続でカップリングを締め付ける際に使用します。
よって、ハが正解です。
問43
問題

解答:ニ
回路の相を検査する際には「検相器」を使用します。
- イ:回路計(テスタ)
⇒不適切です。回路の電圧や抵抗を測定します。 - ロ:クランプ形電流計
⇒不適切です。回路の電流を測定する際に使用します。 - ハ:接地抵抗計(アーステスタ)
⇒不適切です。電路の接地抵抗を測定する際に使用します。 - ニ:検相器
⇒適切です。動力回路の相順を調べる際に使用します。
よって、ニが正解です。
問44
問題

解答:ロ
14が示す図記号は「自動点滅器」です。
- イ:プルスイッチ
⇒不適切です。記号には「P」が表記されます。 - ロ:自動点滅器
⇒適切です。記号には「A」が表記されます。 - ハ:電磁開閉器用押しボタン
⇒不適切です。記号には「B」が表記されます。 - ニ:調光器
⇒不適切です。記号には「」が表記されます。
よって、ロが正解です。
問45
問題

解答:ニ
15が示す図記号は「リモコン変圧器」です。
- イ:リモコンリレー
- ロ:チャイム用変圧器
- ハ:リモコンスイッチ
- ニ:リモコン変圧器
よって、ニが正解です。
問46
問題

解答:イ
問47
問題

解答:ハ
17が示す図記号は「15A125V漏電遮断器付2口コンセント」です。
- イ:15A125V2口コンセント
⇒不適切です。 - ロ:15A125V接地極付2口コンセント
⇒不適切です。 - ハ:15A125V漏電遮断器付2口コンセント
⇒適切です。 - ニ:15A250V接地極付コンセント
⇒不適切です。
よって、ハが正解です。
問48
問題

解答:ロ
- イ:ハンマー
⇒適切です。接地極を打ち込む際に使用します。 - ロ:リーマ
⇒不適切です。金属管の内側の面取りをする際に使用します。 - ハ:接地棒
⇒適切です。接地工事を施す際に使用します。 - ニ:裸圧着端子
⇒適切です。接地工事を施す対象物の接地端子に接続します。
よって、ロが正解です。
問49
問題

解答:ニ
19が示す図記号は「蛍光灯」です。
- イ:コードペンダント
- ロ:ダウンライト(埋込形)
- ハ:白熱灯
- ニ:蛍光灯
よって、ニが正解です。
問50
問題

解答:イ
- イ:木工用ドリルビット
⇒不適切です。木材に穴を空ける際に使用します。 - ロ:ノックアウトパンチャ
⇒適切です。鋼板に穴を空ける際に使用します。 - ハ:振動ドリル
⇒適切です。コンクリートなどに穴を空ける際に使用します。 - ニ:ホルソ
⇒適切です。鋼板に穴を空ける際に使用します。
よって、ニが正解です。
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