第二種電気工事士・第一種電気工事士ともに、技能試験の合格判断の基準は、欠陥の有無にあります。簡潔にいえば「欠陥無く条件通りに施工できていれば合格」です。
本記事では、上記の疑問を解決します。
数年前までは、軽欠陥と重大欠陥の2種類ありましたが、数年前から欠陥1つで一発アウトになりました。簡潔に言えば「欠陥が1つもない作品」を作る必要があります。練習で欠陥を経験しながら本番を迎えましょう。
上記を深掘りして解説します。
練習の段階でミスを多く経験しておくと、本番中にミスしても冷静に立ち回ることのできる対応力が身につきます。
本記事の内容
- 電気工事士技能試験の欠陥と判断基準について
- 技能試験の欠陥にならないもの
- 技能試験当日に追加支給のあるもの
上記の3本立てです。
「電気技術者試験センター」が掲載している内容を画像付きで解説します。
- 技能試験前の確認
- 試験終わりの不安箇所の確認
それぞれの目的に対応できるように写真付きでまとめています。
成功例と失敗例の両方を画像で用意したのでご覧ください。
さっそく、みていきましょう。
本記事の信頼性

本記事を書いている僕は、電気の資格を複数取得済みです。
ブログ歴2年で、電気資格に関する案件を50件以上受注しています。
電気工事士技能試験の欠陥と判断基準について

技能試験の欠陥と判断基準を一覧表にまとめました。
日頃気になっている部分を解決してくださいね。
※写真はすべて当サイトで撮影した物になります。無断での転載はお控えください。
※リンクをクリックすると、サクッと見ることができます。
未完成のもの
大前提ですね。
施工が完了していなければ合格の可能性はゼロです。
「未完成=電気が使用できない」ということですから採点のしようがありません。
- 綺麗な未完成品
- 見栄えの悪い完成品
合格の可能性があるのは後者です。
「綺麗よりも完成をまず第1に考えよう!」と僕自身は強く提唱していますが、それはこのためです。
ちなみに、綺麗で欠陥なく完成していれば完璧です。
配置・寸法・接続方法等が違う
配線や器具の配置が配線図と違う

上記は「2020年度候補問題No.2」の単線図になります。
このとき、配線や器具の配置が単線図通りになっていないと欠陥です。
- スイッチ
- パイロットランプ
- ランプレセプタクル
- コンセント
この問題で使用している器具のラインナップです。
これらを施工した際に、図にあるとおりに配置できていないと欠陥ということですね。
ただ、普通に施工していれば間違えることはありません。コンセントのような見間違えやすいものは要注意ですが、それ以外は気にしなくてOKです。
気にせず施工してください。
寸法が配線図に記載されている内容の寸法の50%以下
器具Aから器具Bまでの寸法が、単線図に示されている施工寸法の50%以下で結線してしまうと欠陥となります。
例えば、150mmのケーブルで施工する際に75mm以下で施工してしまうとアウトです。
一見、難しく感じてしまうかも知れませんが50%の許容範囲は思った以上に広いです。
焦らず結線しましょう。
1・2回であれば、施工ミスしても十分取り返せます。
電線の種類が配線図と違う
電線の種類が配線図と異なっていると欠陥になります。
使用する電線は問題の単線図に全て記入しているので必ず確認しておきましょう。
接続方法が施工条件と違う

技能試験での接続方法は2種類あります。
- リングスリーブ
- 差込形コネクタ
上記の2つです。
これらの施工条件は、問題文に記載されています。本番の時だけいつもと違う条件で出題なんてこともあるので必ず確認してくださいね。
加えて1度間違えるとやり直しに時間がかかります。
非常に厄介です。施工の中で1番注意して取り組んでください。
誤接続・誤結線のもの
誤接続・誤結線などをしてしまうと欠陥となります。
- 取付枠に取付ける器具
- リングスリーブの接続
- 差込形コネクタの使用
上記は、良く間違える3ポイントです。
こういったことは間違えたことに気づければ1番良いです。
ただ、複線図を書き間違えてしまうと自覚がないまま誤結線といったことが普通に起こりえます。結果、自覚がないまま不合格になってしまいますね。
正しい複線図を書いてから施工すること
シンプルですが、合格のために重要な項目の1つです。
電線の色と器具の極性が施工条件と違う
電源の接地側の電線に白色以外の電線を使用

電源の接地側は必ず白線で接続しなければいけません。
- コンセント
- ランプレセプタクル
- 引っかけシーリング
これらの器具が該当します。
白線以外で接続してしまうと欠陥です。
電源の非接地側の電線に黒色以外の電線を使用

電源の非接地側は黒線で接続しなければいけません。
- スイッチ
- コンセント
これらの器具が該当します。
黒線以外で接続してしまうと欠陥です。
各器具の接続に表記された以外の色の電線を使用
1.コンセント
コンセントに接地側に(W)の表記があります。
ここに白線を接続しないと欠陥となるので注意しましょう。
スイッチの配線では必ず電源の黒線を接続しなければいけません。コンセントとは違うので注意して結線しましょう。
2.引っかけシーリング
引っかけシーリングにも表記があります。
誤接続すると欠陥です。
3.ランプレセプタクル
ランプレセプタクルの接続は次のとおりです。
- ランプのソケット側に黒線
- 受け金の端子に白線
端子に(W)の表記がある物もあります。
間違えると欠陥になるので注意してくださいね。
4.配線用遮断器(ブレーカー)
配線用遮断器の接続は次のとおりです。
- 電源(LINE)側に黒線
- 接地(NEUTRAL)側に白線
器具に表記はされています。
表記どおりに施工すればOKです。
5.接地線
接地線には必ず緑色を使用します。
誤接続すると欠陥になるので注意してくださいね。

- アース線は必ず緑色で施工する
- 緑以外で施工するとアウト
電線の損傷
ケーブル外装を損傷している
1.ケーブルを折り曲げたときに被覆が露出
ケーブルを折り曲げた時に絶縁被覆が露出していると欠陥となります。
電工ナイフで剝いている方は要注意です。
本番は特に緊張で力が入りやすいので慎重に施工しましょう。
2.ケーブルの外装が20mm(2cm)以上の割れている
ケーブルの外装に20mm以上の縦割れがあると欠陥になります。
長さは50%まではOKです。
縦割れは1発アウトなので、多少の長さが変わっても欠陥はゼロにしましょう。
3.VVR,CVVの介在物が抜けたもの
VVRやCVVのようなケーブルには介在物が含まれています。
これらをすべて抜き取ってしまうと欠陥になるので注意しましょう。
電線を折り曲げた時に心線が露出している

写真の通りです。
電線を折り曲げた際に、絶縁被覆内にある心線が露出していると欠陥になります。
- 漏電を起こしやすくなる
- 短絡事故が起きやすくなる
理由はこの2つです。
力が入りすぎると起こりやすいミスなので注意してください。
◆筆者の実体験◆
訪れた現場で漏電が発生しており、漏電箇所を特定すると、とあるフロアの壁に埋め込まれたコンセントから漏電していることが分かりました。
早速、コンセントを取り出して見てみると白線の被覆が傷ついており、心線が露出していました。その心線が接地している金属箇所に接触して漏電していました。
より線を減線している
第一種電気工事士の話です。
一種では、より線を使用しての工事が出題されます。
その際に、より線を1本でも減線すると欠陥になります。
1本あたりの負荷が大きくなり、熱が上がりやすくなるためです。
リングスリーブによる圧着接続部分

リングスリーブの圧着についてです。
単純作業に見えますが、欠陥のポイントは多くあります。
サクッと見ていきましょう。
圧着工具の使用方法が適切でない
1.リングスリーブの種類を誤っている
電線の接続方法は、2種類あります。
- リングスリーブ
- 差込形コネクタ
この2種類です。
リングスリーブを使用する場合は、
- 心線の太さ
- 心線の本数
この2つの条件にあった適切なサイズを選定しなければいけません。

2.リングスリーブの刻印を誤っている
心線の太さ・本数に対して圧着時の刻印を間違えてしまうと欠陥となります。
- 中の刻印部分を小で刻印
- 1.6×2小である部分を小で刻印
こういった感じですね。
適切なリングスリーブのサイズを複線図に記入しておくと、時間短縮になります。
3.リングスリーブを破損している
リングスリーブを破損させたまま接続すると欠陥です。
試験では、予備のリングスリーブもありますし追加支給が許されています。リングスリーブの破損に気づいた場合にはすぐに対処するようにしましょう。
4.リングスリーブの先端、末端で刻印が一部欠けている
圧着マークが途中で途切れていると欠陥となります。
中央で圧着することを意識すれば失敗しにくくなります。
5.1つのリングスリーブに2つ以上の刻印が付いている
圧着マークは1個につき、1つまでです。
2つ以上圧着マークをつけていると欠陥になります。
6.1か所の接続に2つ以上のリングスリーブを使用している
リングスリーブは、接続箇所1つにつき1個までです。
2つ以上使用してしまうと欠陥となります。
3本以上をまとめて圧着する時などに稀に見られるケースなので注意しましょう。
心線の端末処理が適切でない
1.リングスリーブを上から目視し、心線が1本でも見えていない
リングスリーブの上端から心線が見えていないと欠陥となります。また、露出しすぎていても欠陥となるので注意しましょう。
2.リングスリーブの上端から心線が5mm以上露出している
リングスリーブの上端から心線が5mm以上露出していると欠陥となります。
接続後にペンチで切断して長さを調節しましょう。
3.リングスリーブの下端から心線が10mm以上露出している
リングスリーブの下端から心線が10mm以上露出していると欠陥です。
これに関しては一度切断してやり直すしか方法はないです。
焦らず、落ち着いて対処しましょう。
4.外装のはぎ取り不足で被覆が20mm以下
絶縁被覆の長さが20mm以下で施工してしまうと欠陥となります。
「気持ち長め」を意識して外装をはぎ取りましょう。
施工の許容範囲は50%の長さまでOKです。
5.被覆の上から圧着している
絶縁被覆の上から圧着してしまうと欠陥です。
心線が見えていることを確認して圧着しましょう。
6.より線の素線の一部がリングスリーブに挿入されていない
第一種電気工事士の話です。
一種では、より線をリングスリーブで圧着する作業が登場します。
その際に、より線がリングスリーブに1本でも挿入されていないと欠陥となります。意外と起こりやすいので要注意です。
差込形コネクタによる差込接続部分
コネクタの先端部分に心線が見えていない
差込形コネクタは、先端部分までしっかりと差し込む必要があります。
先端部分に心線が見えていないと欠陥になります。
コネクタの下端から心線が露出している
コネクタの下端から心線が露出していると欠陥となります。
露出した心線が短絡・漏電を起こす可能性があり非常に危険なためです。
器具への結線部分(ねじ締め端子の器具)
ねじ締め端子の器具は次のとおりです。
- 配線用遮断器(ブレーカー)
- 端子台
- ランプレセプタクル
- 露出形コンセント
上記のの器具が該当します。
焦ると欠陥しがちになるため、注意しながら施工しましょう。
心線をねじで締め付けていない
1.ブレーカ
電線が外れると欠陥となります。
心線をねじで締めきれていないと電線を引っ張った際に外れてしまいます。
2.端子台
端子台でも同様です。
外れた電線が短絡・漏電を起こす可能性があるため欠陥になります。
引っ張ったら外れることがたまにあるので要チェックです。
3.コンセント・スイッチ類
コンセント、スイッチも同様です。
- コンセントでは電源の白色
- スイッチでは電源の黒色
このように条件が決められているので注意しましょう。
より線での結線において、作品を持ち上げる程度で外れる
より線は、細い何本かの銅線を束ねて1本の心線になっているのでしっかり締め付けていないと作品を持ち上げた際に外れてしまいます。
審査の時に外れてしまうと欠陥になるので注意しましょう。
巻き付けによる結線において、心線をねじで締め付けていない
露出形コンセントの場合は、ランプレセプタクルの接続と同じように心線を巻き付けてねじを締め付けなければいけません。
「のの字巻き」をせずにねじを締め付けていると欠陥となります。
より線の素線の一部が端子に挿入されていない
より線は1本1本に電流が流れるため、心線が1本だけ端子に挿入されていないとその1本に電流が流れず、他の心線でその分カバーしなければいけません。
心線が端子に挿入されていないと欠陥になります。
結線部分の絶縁被覆を剥きすぎている
1.端子台 (高圧側)
端子台の高圧側を施工する際は、心線が20mm以上露出してしまうと欠陥です。
2.端子台(低圧側)
低圧側の配線では、端子台の端から心線が5mm以上露出していると欠陥です。
絶縁被覆の締め付けにも注意しましょう。
3.配線用遮断器(ブレーカー)
配線用遮断器も同様に、端から5mm以上心線が露出していると欠陥です。
4.ランプレセプタクル
ランプレセプタクルは、端子部から心線が5mm以上露出していると欠陥です。
5.スイッチ・コンセント類
スイッチ・コンセント類は、差込口から心線が5mm以上露出していると欠陥です。
絶縁被覆を締め付けている
1.ランプレセプタクル
ランプレセプタクルの接続では、心線を「のの字」に巻いて接続します。
その際に、絶縁被覆を一緒に締め付けてしまうと欠陥です。
2.配線用遮断器(ブレーカー)
配線用遮断器も同様です。
絶縁被覆を締め付けてしまうと欠陥です。
3.端子台
端子台も同様です。
3本の電線を取り扱ったりすることがあるため少し難しいですが、被覆を締め付けないように注意しましょう。
ランプレセプタクルの結線で、外装が台座の中に入っていない
ケーブルの外装がランプレセプタクルの台座の中に入っていないと欠陥です。
横から見たほうがわかりやすいので確認しましょう。
ランプレセプタクルの結線で、台座の引込口へ通さずに結線
ケーブルの外装がランプレセプタクルの引込口に通していないと欠陥です。
カバーも閉まらないため、確認して結線しましょう。
ランプレセプタクルの巻き付け部分の処理が適切でない

巻き線は必ず右巻きです。
また、長すぎて重ね巻きになったり短すぎても欠陥になるので注意しましょう。
- 巻き付けが3/4周以上
- 右巻き(時計回り)
- 重ね巻きになっていない
- 巻き付けが3/4周以下。
- 左巻き(反時計回り)
- 重ね巻きになっている
1.心線がねじの端から5mm以上はみ出している
巻いた心線がねじの端から5mm以上はみ出していると欠陥です。
はみ出した状態は目で見て簡単に確認できます。
2.カバーが締まらない
ランプレセプタクル・露出形コンセントにはカバーがあります。
施工時にこのカバーが閉まらないと欠陥です。

器具への結線部分(ねじなし端子の器具)
ねじなし端子の器具は主に差込口に心線を差し込むことで結線します。
- タンブラスイッチ
- コンセント
- パイロットランプ
- 引っかけシーリング
これらの器具が該当します。
電線を引っ張って外れる
1.スイッチ・コンセント類
スイッチやコンセントの差込口から心線が外れていると欠陥です。
- コンセントは電源の白色
- スイッチは電源の黒色
上記のとおりです。
電線の色が指定されているので、そこも注意しましょう。
2.引っかけシーリング
引っかけシーリングも同様に電線が外れていると欠陥です。
また、電源の白線接続部分に表記があるので注意しましょう。
心線が差込口から露出している
1.スイッチ・コンセント類
スイッチ・コンセント類においては、心線が差込口から2mm以上露出していると欠陥です。奥まで差し込むと感触があるので注意しましょう。
2.引っかけシーリング
引っかけシーリングにおいては、心線が差込口から1mm以上露出していると欠陥です。施工する際に、器具に表記されている電線ゲージを利用しましょう。
絶縁被覆が台座の下から5mm以上露出している
引っかけシーリングにおいては、台座の下から絶縁被覆が5mm以上露出していると欠陥です。正面から見ると確認できるので必ずしましょう。
金属管工事部分
構成部品が正しい位置に使用されていない
金属管工事は必ずボックスの小穴にて施工します。
大の方で施工すると隙間が生じるので必ず確認しましょう。
構成部品間の接続が適切でない
1.管を引っ張って外れる
金属管が外れると欠陥になるので注意しましょう。ねじ止めをしっかりしていないと金属管を引っ張った際に外れてしまいます。
2.絶縁ブッシングが外れている
ロックナットと絶縁ブッシングを使用せずに施工すると欠陥となります。
3.管とボックスとの接続部分を目視して隙間がある
金属管とボックスとの接続部分に隙間があると欠陥です。
奥まで差し込んで締め付けることで隙間はなくなります。
ねじなし器具の止めねじをねじ切っていない
金属管にはねじ切り用のねじがありますが、ねじ切っていないと欠陥です。隣に接地端子があるため、間違えずに施工しましょう。
ボンド工事を行っていない
金属管では接地工事としてボンド線を接続する必要があります。これをしていないと欠陥になるので注意しましょう。
※ボンド線以外のもので結線してもアウト

ボンド線のボックスへの取り付けが適切でない
1.ボンド線を引っ張って外れる
ボックスに取り付けたボンド線が外れてしまうと欠陥です。
2.巻き付けによる結線部分でボンドを線をねじで締めてない
ボンド線の巻き付け部分では、ねじでの締め付けを行わなければいけません。
3.接地用取付けねじ穴以外に取り付けた
ボンド線の取付けは4mmのねじ穴にて施工が条件づけられています。
この穴以外に取り付けてしまうと欠陥です。
ボンド線の接地用端子への取り付けが適切でない
1.ボンド線をねじで締め付けていない
金属管コネクタ側の接地端子のねじを締め付けていないと欠陥です。
2.ボンド線が他端から出ていない
取り付けたボンド線が接地端子の端から出ていないと欠陥です。
3.ボンド線を正しい位置以外に取り付けた
ボンド線は必ず接地端子に取り付けなければいけません。
隣のねじ切り部分に取り付けたりしてしまうと欠陥です。
合成樹脂管可とう電線管工事部分

構成部品が正しい位置に使用されていない
合成樹脂管工事も金属管の時と同様に、ボックスの小穴の方に取り付けなければいけません。施工位置を間違ってしまうと欠陥です。
構成部品間の接続が適切でない
1.管を引っ張って外れる
PF管用ボックスコネクタには接続・解除レバーがあり、解除側にしてしまうと合成樹脂管を引っ張った際に外れます。
必ず確認しておきましょう。
2.管とボックスとの接続部分を目視して隙間がある
合成樹脂管とボックスとの接続部に隙間があると欠陥です。しっかりと差し込むことで隙間はなくなるので注意しましょう。
取り付け枠部分
取り付け枠を指定した箇所以外で使用した
取付枠を使用する箇所は、問題の施工条件に記載されています。
取付枠を使用する部分が、候補問題と本番の試験では異なる可能性があるので本番は、使用する箇所を必ずチェックしてください!
取り付け枠を裏返しにして配線器具を取り付けた
器具は必ず取付枠の表に取り付けなければいけません。
表と裏を見分ける方法は3つあります。
- Panasonic
- ↑上
- フルカラー用
これらの文字を記載している方が表です。
取り付けがゆるく、器具を引っ張ると外れる
1.器具が1個の場合:器具を中央以外に取り付けた
器具の1個場合は、取付枠の中央に取り付けなければいけません。
中央以外に取り付けてしまうと欠陥です。
2.器具が2個の場合:器具を中央に取り付けた
器具が2個の場合は、取付枠の上下に取り付けなければいけません。
1つでも中央に取り付けてしまうと欠陥となります。
3.器具が3個の場合:中央に指定した器具以外を取り付けた
器具が3個の場合には順番が決められています。
その条件通りの順番に従って施工しなければいけません。
守れていないと欠陥となります。
例として今回の順番は次のとおりです。
- イ:スイッチ
- ロ:スイッチ
- ハ:表示灯
これを条件として結線しています。
その他
支給品以外の材料を使用した
技能試験では、工具は持参しなければいけません。
ただし、試験に必要な材料は試験会場にて用意されています。
用意されている材料以外に受験者が材料を持ち込むことはアウトです。
- ランプレセプタクルが破損した
⇒自前のランプレセプタクルで再施工 - ケーブルが足りなくなった
⇒自前のケーブルで補う
上記はNGです。
どれだけ完璧に施工しても不合格になるので注意してください。
不要・余分な工事、用途外の工事を行っている
技能試験の施工は「試験の範囲内」です。
- ランプレセプタクルのビス穴から電線を通線
- 露出形コンセントの送り端子に電線を連結
上記の行動は欠陥となります。
施工条件に当てはまらないことをしているためです。
自分の判断で施工することに間違いはありません。
ただし、合格を第1に優先して受験してくださいね。
支給品の季節配線を変更または取り除いた
施工する際に注意する内容です。
押しボタンスイッチでは、施工する前から既設で配線している部分があります。
これを試験時に変更または取り除くと欠陥です。
ゴムブッシングの使用が適切でない
1.ゴムブッシングを使用していない
ケーブルを通す際にゴムブッシングを使用します。
これがないと小動物などが侵入する恐れのある電気工作物となるため、欠陥です。
2.ボックスの穴の径とブッシングの大きさが違う
ボックスには大きい穴と小さい穴の2種類があります。
それぞれの大きさにあったゴムブッシングを使用しないと欠陥です。
器具を破損させた
器具の破損には欠陥となるものとならないものが存在します。
- 器具のねじを切断
- コンセントなどの差込口の破損
これらは、すべて破損させると欠陥です。
練習の際に、力加減の限界を知ってから試験に臨みましょう。
技能試験の欠陥にならないもの

技能試験には、欠陥にならないものがあります。
- ランプレセプタクルの台座の欠け
- 引っかけシーリングの台座の欠け
- 露出形コンセントの台座の欠け
上記が該当します。
欠陥になりそうですが、意外にもならないんですね。
ねじの頭の切断などは欠陥になりますが台座の欠けは欠陥になりません。
技能試験の判断の基準は、使用者が長く電気を安全に使えるかどうかにあるため、電気的に直接関係しないものは技能試験の判断基準としてはセーフになるとのことです。
見栄えは悪くなるのでしないことに超したことはありません。
技能試験当日に追加至急のあるもの

試験当日、破損してしまった器具や材料の追加支給はできません。
しかし、一部のものは追加支給できるものがあります。
もしかしたら必要になるかもなので、必ず把握しておきましょう。
- ランプレセプタクル用端子ねじ
- 露出形コンセント用端子ねじ
- リングスリーブ
- 差込形コネクタ
上記がこれに該当します。
試験時には予備品も支給されますが、使い切る可能性もあります。
何より、落とすと見つけにくいです。
落とした際にキョロキョロして探していると不自然に見えてしまうので、速攻で追加支給してもらいましょう。
さいごに
技能試験に合格するには、数をこなすことが1番です。
- 複線図を書く早さ
- 1つ1つの作業の正確性
地道ですが、上記の積み重ねです。
仕事でも使えるスキルなので、合格に近づきながら技術者としての自分も鍛えていきましょう。