エネルギー管理士の「電力応用」は「エネルギー管理士で1番難しい課目」と言われています。合格率もダントツで1番低いです。
というのも、これには理由があります。
「微分・積分」を使って解く問題がこの課目にはあるからです。
加えて、エネルギー管理士試験の形式的に1問を間違えるとそれ以降の問題も自然と間違えてしまうので、受験者の多くはこの課目で詰まることが多いです。
管理人もその1人です。工業高校卒業してすぐに就職したので、微分・積分をそこまで深く勉強していませんでした。結果としては、95%記憶が飛んでしまっていたので、数学の参考書を購入して少しずつ勉強していきましたね。
微分・積分を記事にまとめることはできませんが、「電力応用の合格率を上げる勉強のポイント」を紹介していきます。
- 前半:過去の問題例と特徴
- 後半:勉強方法とポイント!
ざっくりとこんな感じです。
3分程度で確認できるので、さっそく見ていきましょう。
電力応用の出題傾向について
抑えておきたいポイントは3つあります。
- 出題範囲
- 過去問題
- 課目の特徴
まずは、「電力応用」のこれらについて見ていきましょう。
電力応用の出題範囲
「電力応用」の出題範囲は次のとおりです。
- 電動力応用
- 電気加熱
- 電気化学
- 照明
- 空気調和
上記のとおりです。
電力応用は、物理要素を多く含んでいるため「計算問題」の方が多く出題されます。
具体的な割合としては「文章問題:計算問題=3:7」といった感じですね。計算問題は、1つ1つを正解できないと大きな失点に繋がります。
1項目を最後まで解けないにしても、項目最初の比較的簡単な問題は確実に解けるようになっていなければいけません。
間違いなく、60%の合格ラインに到達するのが1番難しい課目です。
電力応用の過去問題例
「電力応用」の問題項目は、次のとおりです。
- 電動力応用
- 電気加熱【選択】
- 電気化学【選択】
- 照明【選択】
- 空気調和【選択】
全5項目【内2項目選択】で出題されます。
省エネルギーセンターにて掲載されている平成29年度(2017年度)の問題を参考に見ていきましょう。
電動力応用
電気加熱
電気化学
照明
空気調和
過去問題から見る電力応用の特徴
微分・積分が登場するのが特徴です。
問題内容に「物理」と近い要素が多く含まれているためでもあります。
ただ、1つ厄介なのが年度ごとによって難易度がかなり変わるところです。
微分・積分を使う必要のない年度の問題は、かなり合格しやすくなっています。難易度がイージーモードになっているためですね。
ただ、微分・積分を使うことがかなり多い問題はかなりハードです。感覚的に2~3年に1回難易度がハードになる年があります。
完璧とまでは行かないにしても、微分・積分はある程度攻略しておきましょう。
電力応用の効率的な勉強法について
「電力応用」の効率的な勉強法についてです。
結論からお話しすると、ポイントは3つあります。
- 選択問題を絞る
- 得意な分野を伸ばす
- 数学力を付ける
サクッとみていきましょう。
選択問題を絞る
電力応用には「選択問題」があります。
- 電気加熱
- 電気化学
- 照明
- 空気調和
この4項目の中から、2つ選択して問題を解きます。
そのため、4項目すべて勉強するのは効率が悪いので2つに絞って勉強する方が効率的でオススメです。
ちなみに、管理人が選択したのは「電気加熱」と「電気化学」です。
理由は凄く単純で「1番簡単そうだったから」です。ほぼ0の状態から勉強したので短い期間で点数を稼ぎやすい分野を選びました。結果としては正解だったと感じます。他の2項目は個人的に苦手なので。
得意な分野は人によって違います。
1回、4項目の問題を解いてみて「これなら頑張ったら解けそうだな」って思える分野を選択してください。
得意な分野を伸ばす
電力応用の計算問題は、それはまぁ難しいです。
そこで、管理人が実践した方法としては「得意な分野を伸ばす」勉強です。
どの課目にも「ここは苦手だなぁ」って部分があると思います。
その分野を普通は克服しますが、最低限だけして次に進みます。苦手な分野ってどれだけ勉強しても苦手なんですよね。はっきり言えば「脳が受け付けない」みたいな感じです。
そこで、苦手な分野は最低限の基礎問題は解けるようになったら一旦勉強を辞めて「得意な分野の不安な問題」を解けるようになるための時間に使います。
電験三種のような試験では使えません。
エネルギー管理士のような出題数が多い試験にて意外にも使える作戦です。
苦手な分野の点数を得意な分野で稼いで補おうというわけです。
解ける問題の多いジャンルを勉強する方がモチベーションも維持しやすかったので割とオススメですよ。
数学力を向上させる
電力応用は「数学力」を必要とします。
「微分・積分」を始めとした数学力です。
数学をあまり得意としない人は「電力応用」というよりも「数学の地力」を向上させると解ける問題が増えますよ。
公式をあまり覚えていなくても問題文を読むことで何となくですが、式が思い浮かんできて問題を解くことができるようになります。これを実現させるのが「数学力」です。
地力が向上すれば合格に大きく近づくことができます。
ちなみに管理人の場合ですと、数学力を向上させるのに参考書を使用して勉強しました。使用したのは「電験二種 数学入門帖」です。
微分・積分だけでなく、「ラプラス変換」「ベクトル計算」の力もこの1冊でマスターできるので、受験者の中でも人気となっている参考書です。
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▷▷関連:おすすめの参考書と問題集
さいごに
- 文章問題:計算問題=3:7
- 問題に微分・積分が登場する
- 選択問題を2つに絞る
- 得意な分野を伸ばす
- 数学力を底上げする
電力応用は、エネルギー管理士試験の中で1番合格率が低い課目ですが、決して合格できないわけではありません。管理人も合格するまでに2年の時間を要しましたが、徹底して勉強することで攻略することができました。
本当に少しずつですが、解ける問題を増やすしか方法はありません。
10年間の過去問題を解き進めることで、少しずつ問題の傾向と対策はつかめてくるかと思います。
こちらの記事でもまとめていますので、よろしければご覧ください。