エネルギー管理士試験の「電気の基礎」課目は「電験三種の理論」によく似た課目です。そのため、全体的に合格率も低い方ではありません。
見たことない問題の出題はそこまで多く感じないと思います。
「あ、この問題の解き方どうだったかな?」みたいな感じで解き方を忘れた問題を攻略していけば、解ける問題が自然と多くなります。
ただ、自動制御だけは厄介なのでそこだけ注意してください。
この記事では「電気の基礎の合格率を上げる勉強法」を紹介していきます。
- 前半:過去の問題例と特徴
- 後半:勉強方法とポイント!
ざっくりとこんな感じです。
3分程度で確認できるので、さっそく見ていきましょう。
電気の基礎の出題傾向
抑えておきたいポイントは3つです。
- 出題範囲
- 過去問題
- 課目の特徴
まずは、「電気の基礎」の中のこれらを見ていきましょう。
電気の基礎の出題範囲
「電気の基礎」の出題範囲は次のとおりです。
- 電気理論
- 電子理論
- 自動制御及び情報処理
- 電気計測
上記のとおりです。
理論と共通しているだけあって「計算問題」を中心に出題してきます。
割合的にいうと「文章問題:計算問題=2:8」といった感じです。
語句問題は”電気計測”と”情報処理”にて登場します。
そのため、計算のミス1つが大きな失点に繋がるのがこの課目の怖いところです。
電気の基礎の過去問題
「電気の基礎」の問題項目は次のとおりです。
- 電気及び電子理論
- 自動制御及び情報処理
- 電気計測
全3項目で出題されます。
省エネルギーセンターに掲載されている平成29年度(2017年度)の問題を参考にして見ていきましょう。
電気及び電子理論
自動制御及び情報処理
電気計測
過去問題から見る電気の基礎の特徴
この課目には2つの特徴があります。
- 計算問題に文字式が多い
- 1問あたりの難易度は高くない
簡単に見ていきましょう。
計算問題に文字式が多い
一般的な計算問題であれば、数的な条件が与えられているかと思いますが、この課目では数的条件の代わりに文字で条件が与えられていることがほとんどです。
そのため、文字式の扱いになれていないと脳が混乱します。
「あれ、これ何の文字だっけ?」みたいな感じで。
数字だと何の問題もなく解けていたのに文字になった途端、問題が難しく感じることは少なくないので、過去問題で文字式の扱いに慣れるようにしましょう。
1問あたりの難易度は高くない
先ほど、文字式が多いと述べました。
正直それだけですね。文字式が多いだけ。
問題の内容自体は、基礎的な内容を問うてくることが多いです。
1項目の終盤になってくると応用を利かした問題を出題してきますが、基本的な内容を間違えず解けることができれば、合格ラインに到達することは、十分可能です。
そのため、この課目で重要なのは「計算ミス」をしないことですね。
電気の基礎の効率的な勉強方法【ポイント3つ】
「電気の基礎」の効率的な勉強法についてです。
結論からお話しすると、ポイントは3つあります。
- 文字式の扱いに慣れる
- ラプラス変換をマスターする
- 解ける問題のミスを減らす
サクッとみていきましょう。
文字式の扱いに慣れる
この課目の計算問題は、ほとんどが文字式です。
そのため、文字式の扱いに慣れていないと1問あたりにかける時間が多くなってしまいます。
最初は「文字式の部分に数字を自分で当てはめて考える」方法がオススメです。
文字式に抵抗を覚えるのは「文字を使わないから」です。
すごくシンプルな理由ですよね。
今までの試験だと、電圧は「V」とかじゃなくて100Vとか200Vみたいに大きさが与えられた問題を解いてきたはずです。
そのため、出てくる解答も当然「数字」で出てきます。
文字式の場合はここが違います。出てくる解答が「文字」です。
つまり、どれだけ問題を解いても数字が登場しない限りは解答がすべて「文字式」になります。これを繰り返すと混乱して何が何だか分からなくなってくるというわけです。
ちなみに、解決法はすごく簡単です。
慣れるまでは「数字」を適当に当てはめて考えたら解決します。
- 電圧:100V or 200V など
- インダクタンス L:3 or 4
- キャパシタンス C:3 or 4
- 合成インピーダンス Z:5
ざっくりとこんな感じですね。
結局のところ、「答えを出すための考え方」が変わらないので出てくる解答は、計算ミスをしない限りは正しいものがでてきます。
慣れたら少しずつ文字にして考えていく
これを繰り返すと、文字式への抵抗は少しずつ無くなりますよ。
ラプラス変換をマスターする
ラプラス変換は自動制御にて登場します。
正直、これに悩まされる人はもの凄く多いはずです。
個人的には「電気の基礎」の中で1番厄介だと感じています。
厄介なら解かずにいたいのですが、そうともいきません。
ラプラス変換は、毎年出題されている問題です。
つまり、ラプラス変換をマスターしてしまえば、自動制御の問題は8割以上の問題を解けることになります。
参考書を活用して是非とも克服しましょう。
※管理人が使用したのは「電験二種 数学入門帖」です。
ベクトルの考え方・微分・積分・ラプラス変換について細かく記載されているため、「電力応用」の合格にも役立つ数学の参考書です。
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解ける問題のミスを減らす
繰り返しますが、この課目の多くは「計算問題」です。
そのため、1項目だけで見ても「最初から最後まで計算問題」なんて問題もあります。
そこで怖いのが、どこか1つでも間違えるとそれ以降の問題がすべて間違える可能性が高いといった部分です。
解答をしていくなかで「解ける問題のミスを無くす」ことがこの課目では非常になってきます。
分からない問題は気にしなくてOKです。
注目すべきは「自信を持って解答したけど凡ミスで間違えていた場合」です。
このミスを減らすだけで合格に大きく近づきます。
合計200点の課目で120点獲得すれば合格です。
1項目30点、つまり「1項目の60%正解で合格」です。
「解けない問題が解けるようになる」
「解ける問題をミス無く解ける」
どちらも合格には欠かせません。
勉強する際は、「計算ミスをしない」ことを常に意識して勉強してくださいね。
さいごに
- 文章問題:計算問題=2:8
- 文字式の計算問題が多い
- 問題の難易度はそこまで高くない
- 最初は文字式を数字で考える
- ラプラス変換をマスターする
- 計算ミスを減らす
「電気の基礎」は、合格率の低い課目ではありません。
過去問題を解きながら問題に慣れていくことで、合格もそう遠くはないでしょう。
過去問題は、過去10年以上の問題を解いておくことをオススメします。
こちらのページでまとめているのでよろしければご覧ください。